「にわかじこみで始めた整体院。結果は・・・?」
1泊2日の整体師養成講座なるものに参加しました。
それを終えて、すぐに自宅を改修、看板を立て、
即、開業です。
この時45歳。それまでは、整体など全く関心もなく、
「まさか、自分が整体院を開業するなんて・・・」
あれから30年。
今、つくづく思うのは、
人生は、なにがきっかけで変わるかわからない。
いや、思いもよらない人生を歩むことこそが真の人生なのかな。・・・と
お手製の手書きのチラシをコピー。それを夜中にポスティング。
雨の日も、寒い日も手と身体を震わせながら・・
その時のことは今でも鮮明にに思いだします。
1週間ほどしたころ、1人の患者さんが来院。
喜びと不安・・・。
「はたしてできるだろうか?」
無我夢中で、施術。その時の事はあまり記憶にありません。
ただ、「肩コリ、腰痛は自分で治すもの。」
というあの時の先生の言葉をつかって、懸命にやり終えました。
「先生、有難うございます。いくらかよくなったようです。」
この一言で、かなりほっとしました。
それから、ぽつぽつと来院される方も増えてきました。
何人かは「気持ちよかった。」と笑顔で帰られる方をみていて、
自信もついてきました。
「これは順調だ。」と思っていたのですが、
すべての症状を改善できる技術があるとすれば、
「腰痛・肩こりなんて自分で治すもの他人治してもらうものではない。」
と自分に言い聞かせることである。
私の腰痛を治してくれた先生の言葉です。
「自ら治すものであると自覚(気づく)する事ですべてが解決する。」
開業して2~3年は、私のところに来られた方にも、
この言葉を引用して接していれば、高度な技術など必要ありませんでした。
しかし、日に日に、患者さんの数は増えてきて、いろんな患者さんと接しているうちに、限界を感じることが多くなってきました。
言葉だけでは解決できない場合が多くなってきたのです。
「このような難題の患者さんを改善するにはどうしたらよいのだろう。」
悩みはじめていました。
施術をするのが怖くなってしまい、広告などすることもしなくなていきました。
当然、収入は減っていき、生活するのやっと。
そんな状態であっても、整体院を続けて10年目。当時55歳。
ある日、突然、自分の記憶がなくなってしまったのです。
突発性ストレス記憶損失症候群。
いわゆる記憶喪失です・・・。
気功整体師 岩瀬靖二のコラム 「記憶を失ってしまった私は・・・」